A Randomized Trial of Intensive versus Standard Blood-Pressure Control — NEJM
高血圧の患者さん(糖尿病除く)に対して強化治療と標準治療がどちらが良いかを比較した試験。複合エンドポイント(心筋梗塞や心不全、心血管イベント由来の死亡等)で有意差ありで強化治療がいいと言っている。ACCORD試験(糖尿病患者を対象にした似た試験)とくらべてプライマリーエンドポイントで有意差が出ているけど、著者らは対象患者の違い、症例数の違いなんかが原因ではないかと議論している。
複合エンドポイントの評価ってディオバン事件で話題になったやつだけど、評価方法をいまいち理解できていない。心筋梗塞とか心不全、急性の冠動脈イベント、心血管イベントによる死亡を複合エンドポイントの要素にしているから、入院みたいなソフトなものは含まれていないと考えていいのかな。しかしそれでも、心筋梗塞、急性冠動脈イベント、卒中、あたりは95%CIに1が入ってしまっているから、降圧剤の試験ってこの手の方法を使わないと難しいのだろう。
プロトコル見ると、医療費についても評価している。強化治療群では初年度薬代や訪問回数の増加、検査の増加で費用がかさむけど、全体(6年)通してみると、結果的に安上がりになるという仮説を立てて、論文になっていないということは差がでなかったのかな。
結びでは、糖尿でない患者さんについては、血圧降下の目標は120mm Hgにしたほうが心血管イベントや死亡を抑制できるよ、糖尿のひとは別にしてね、幾つかの有害事象の数は増えるけどね、としている。
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