2015年11月16日月曜日

かけそばを駅で食べる。

立ち食いソバが駅のホームにあるの、あまり九州で見かけない文化だ。福岡では、駅のホームにラーメン屋さんやうどん屋さんがよくあるというわけではない。ないことはないが。

蒸してあったりする麺をさっとお湯で温めて出すスタイルなので、商品が一瞬で出てくる。電車を待つわずかな時間に食べられる。これは、江戸っ子がせっかちだからとか考えてきたけど、そばだからできるスタイルなのかも知れないと思ってきた。

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富山駅の立山そば。ぶっかけスタイルは素早く食べるのに適する。

まずラーメンはかけそばに比べるとスローフードだ。博多とんこつで細めんを硬めで頼んでもゆで時間が30秒も!かかる。一般に固めの麺が好まれるのでゆでおくことはできない。関東のラーメンは、具も多くて高価なのでキャラが合わない気がするのを無視しても、博多のラーメンとちがって一気にすする感じではなく、実際にラーメン屋さんの回転も悪いとおもう。

蒸したうどんでも同じことができそうだが、大阪や福岡では、ゆでたての柔らかい麺が好まれる。讃岐では言わずもがなで、柔らかい麺が嫌われる。それに麺が太い分ゆで時間もかかりそうだ。

一方そばは、こだわるなら盛りそばなのに立ち食いは基本的にかけそばなのもなにかあるけど、麺が細くてすぐに温まりそうだ。盛りそばだと温めた後冷やす時間と手間がかかるので、すぐに食べる、という要求を満たせない。

もちろんぶっかけスタイルは、すぐに食べることができるのでトータル食するのにかかる時間は短いかもしれない。しかし、冷凍めんを使っているタイプのお店を除き、立ち食いソバのぼそぼそとした麺とぶっかけスタイルの愛称はわるい。ぶっかけスタイルはこしのある麺でないとおいしくはいただけないだろう。

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修善寺駅のそば。シイタケと温玉トッピング。甘くにつけられたシイタケがうまい。

つゆも関連があるかもしれない。関東のそばのだしは、もりそばのつけだれはだしの香りが豊かだけどかけそばのだしは関西風とくらべても香りが弱い。さらにかけそばはつゆを熱々で出すので正直細かい味や香りは分からない。

トッピングもいろいろとある。修善寺駅のえきそばは注文するとこちらが想定する以上のトッピングが乗ってくる。なめこを頼んだつもりはなかった。立ち食いソバのキャラクタをかんがえると、トッピングは卵くらいにしたいものだ。西日本人的には、天かすには金は払う気はない。

ちょっときをてらったトッピングもある。かつとじ、唐揚げなんかだ。これらは、単品がどかんと乗っているからか、見た目が貧乏くさいので立ち食いソバの色にあっているとおもう。

ただ、立ち食いソバはかけそばこそが本命であり、トッピングもせいぜい卵ぐらいが最適なのではないか。300円もしないくらいのそばを一気にすする。これこそが立ち食いソバであると。そんな仮説を提唱したいところだ。

 

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東海道新幹線のホームにも駅そばはある。ビジネス客を詰め込む使用の東海道にあるのがみそ。かつとじはすこし高いが、うまい。そしてこの貧相な見た目。まさしく立ち食いソバ。

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小渕沢駅の駅そば。冷えた鶏むね肉の唐揚げとそばとは全然合わない気がするけど、味じゃないのだ。みんなそばに乗った唐揚げを食べているのではなくて、かけそばと唐揚げを食べるのだ。たぶん。

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